Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

数年前の仕事

急ぎのお仕事がないため、ゆっくり作業をしています。

数年前に作業を始めたものの、自分の持ち物だったことも

あり途中でやめていた作品があったので、続きを行うことにしました。

古い裏打ち紙の除去をしていたのですが、中途半端な作業だったようで、

きれいに除去できていません。

濃い茶色が紙の残りです。

続きを行うつもりだったよね、と数年前の私に確認したい。

このままでは、気持ち悪いので、ここから再開です。

きれいに除去出来たら、新規に裏打ちです。

紙の色を少し茶色に染めた方が良さそうなので、染めの準備

もしています。

        矢車

 

矢車を煮て染液を作ります。

    30分煮出した色

染液を使ってテストピースを作り、作品に適した色に

なるように和紙を染めます。

 

数年前の自分の作業を振り返るいい機会になりました。

あの頃よりも上達しているはずと思いながら、なかなか自分では

分からないものですが、以前の仕事が不十分だったことに気が

ついたということは、成長しているのだろうと自分を信じてみようと

思います。

 

技術にゴールはないので、日々成長できるように頑張ります。