Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

修復士としての活動の記録?というか思い出を書きました

今まで受けたことがなかったお仕事というか依頼を受けたことが

なかったお仕事に文章を書くお仕事があります。

作業報告や調査報告を書くことがあっても、エッセイ?のような

ものや研究論文を発表するということは全くありませんでした。

そのような状態で、依頼していただいたお仕事が、こちらの機関紙

『紫明』に書かせていただきました。

 

こちらは篠山能楽史料館友の会の機関紙です。

第52号は「紙」の特集で、紙にかかわるお仕事をしている

方々にお声をかけたそうです。

ありがたいことに私にもお声をかけてくださり、恐縮しながら

思い出話を書かせていただきました。

修復士を目指したきっかけやイタリア留学時代のこと、今は

どんなことをしているのかというようなことを書いています。

文章を書くのが本当に苦手なので、お話をいただいたときは

私なんかが書いてもいいのかしら?と申し訳ない気持ちでしたが

せっかくお声をかけていただいたし、申し訳ないと思ってばかり

では失礼だなと思い直し、頑張りました。

専門的なことはほとんど書いていません。これまでの私の活動

について書きました。

本当にいろいろなことがありました。

この思い出話の最後の方に出てくるのですが、私が師と仰ぐ

修復士の方がこの3月で工房をたたむということで、なんとも

言えない気持ちになっております。

修復学校でも教えてもらっていたのですが、卒業後は仕事のアシ

スタントとして呼んでもらうこともあり、現場で技術を見て学ぶ

機会もいただきました。

自信を無くしたとき、新しいことにチャレンジしたとき、慢心

していたとき様々な場面で多くのお言葉をいただきました。

先日、お世話になったご挨拶に行ったのですが、最後に

「これが最後ではないから、これからはお茶を飲みながら

おしゃべりしましょう」と言っていただけたことが本当にうれし

かったです。

 

私の修復士としての活動の中で、この方の影響は多大なもので、

これから先も常に目標としていきたい師匠です。

師匠に恥ずかしくないように今後も頑張っていきます。

道具と資料、いろいろいただきました。

最後の最後までお世話になりました。