Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

本を綴じて、花ぎれを編む

昨日、二つ仕事が終わり、授業の準備も終わっているので

今日は製本をしていました。

正確には花切れを編んでいました。

これは自分で自分に課した課題です。

 

本の天地にある布を花ぎれと言うのですが

昔は糸で編んでいました。

今回、17世紀頃の本の再現を使用と思い

本を作っているのですが、花切れは接着されたものではなく

編んでいるので、久しぶりに花ぎれを編みました。

 

花ぎれを編むのは久しぶりすぎで、スタートの方法を忘れていた

のですが、しばらく編んでいると手が思い出しました。

今回の花ぎれはよく編んでいたので思い出せましたが、

忘れている編み方がほとんどです。

 

製本に限らず、「やったことがある」と「できること」って

違うな、と改めて手が覚えるくらい練習しなくては!と

感じています。

 

いろいろなやり方があると思うのですが、

私はこの向きで編んでいます。

芯材はトーイング革。ミョウバンでなめしている革です。

 

編み終わりました。

スタートの方がちょっと乱れていますが、

まあ良しとします。

綴じ終わり、編み終わりました。

 

次は、いよいよ表紙作りなのですが、材料を購入しなくては

いけないので、いったんここで終了です。

表紙との接合準備ができたら、また書きます。

 

ここ数日、私も電話が通じませんでした。

普段それほど電話をかけたり受けたりすることはないのですが、

こういう時に限って「かけたけど通じなかったよ」ということが

あったりしますね。

まあ、緊急ではなかったので問題なかったのですが。

ニュースを見ながら、最近は家の電話も公衆電話も減ったなあ

と携帯の広がりを実感してました。

 

落ち着いてよかったです。

システムを直していた方々の技術力のすごさも尊敬します。