今週のお仕事シリーズの再開です。
「〇月〇週目のお仕事」としていた時も
ありましたが、
「今週のお仕事」がしっくりきたので
こちらで進めていくことにします。
とはいえ、お久しぶりの今週のお仕事。
書いていないときに仕事がなかったわけでは
ないのですが、心の余裕が足りなかったことと
あまり詳しく書けなかったため、今週のお仕事
シリーズはお休みしていました。
今は保留になっている仕事(作品を預かっているものの
諸事情ですすめられない)がいくつかあり、
修復の仕事より大学での講義資料を作成したり、
ミンネで販売するための作品を作ったりしていました。
こちらはイタリアンペーパーで作ったポチ袋。
大福帳をまとめる綴じ方で綴じたメモ帳
定番の和綴じノート
今週の大学の授業は、「いろいろな紙を知る!」をテーマに
洋紙サンプルボードを作りました。
アルシュの水彩紙(コットン100%)
ファブリアーノ ロサスピーナ(コットン60%)
MBM木炭紙(コットン75%)
KMKケント(クラフトパルプ100%)
など、材料の種類や割合の異なる紙を選び、
台紙に貼る、という私の授業では必ず行うものです。
様々な紙を知ることは制作するときにも役に立つはず
と思い、毎年行っています。
もちろん、これだけでは物足りないとも思っているので
それぞれの紙のpHを測り、紙の保存に大切なことは
なにか、という話もします。
ちなみに、紙のピースは、しょうふ糊、メチルセルロース
という修復で使用される接着剤だけでなく、
フィルムプラストという保存用粘着テープと
みなさんご存じセロハンテープも使って、
これから先、変色したり粘着が弱くなるのか
ということを観察していきます。
作ったものを持って帰らず卒業していく学生も
いるので、時々むなしくなることもありますが、
まあ、一人くらいの役に立っているだろうと思って
続けます。
「先生の資料はすごく役に立つことがまとめて
ありました」
と配布から1年経って言われたときには、
うれしいよりも、配布したときにちゃんと読んで~
と泣きそうでしたが…。
先生って大変ですね…。
学生の卒業制作の指導のために、私も勉強する
必要があり、残りは本を読んだり論文を読んだり
していました。
私自身もまとめたいことがあるので、今年度中には
必ず仕上げたいと思います!!
そういえば、図書館の蔵書をメールで送信できる
ようになるというニュースが26日にありましたね。
今のような状況で図書館の利用を制限されている
ときに、この改正著作権法が成立したことは
喜ばしいことだと思います。早く実施されると
いいですよね。
でも、紙作品や書籍の修復を生業としている私としては、
紙の本とデジタルの本との共存がうまくできると
いいなあと思っています。
紙の本もデジタルの本も読んでますし(笑)