Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

12月4週目のお仕事いろいろ(勉強したり、お届けしたり)

今週は大学の講義もなく、また12月末ということもあり

のんびりしています。

といっても、今年は4月中旬からのんびり時間は多かったのですが...。

来週、今年の仕事を振り返ります。

 

さて、今週は

以前申しこんでいた保存フォーラムを視聴しました。

久しぶりに申し込んだ保存フォーラムですが、

今回はオンライン動画配信という形での開催でした。

自分の好きな時間に見ることができたので、とても助かりました。

 

今回のテーマは

戦略的「保存容器」の使い方

ーさまざまなカタチで資料を護るー

でした。

 

資料(史料)保存と保存容器は切り離して考えることはできません。

私も大学の講義では必ず取り上げます。

自分の仕事のために、最近の事例を知りたいと参加申し込みをしました。

「保存容器」は、

不適切な取り扱いから資料を保護する

輸送時に資料を保護する

光・ほこり・大気汚染物質を遮断し、資料を保護する

温湿度の変化に対する緩衝材

虫害防止

など

資料を護る役目があることが分かります。

壊れた資料を治すことも大事ですが、

資料が壊れないように予防することもまた

大事なことです。

「資料を大事に扱うこと」が資料を長生きさせる

ことにつながります。

保存容器の役割を再確認した講演でした。

 

私も本を直した時には必ず、保存容器を作って

お返ししています。

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簡易保存箱

 

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中に収める本に合わせて作った保存箱。

保存容器を作るときは、材料には気をつけています。

芯材は中性ボード、接着剤は基本的にはしょうふ糊、

他のモノを使用する時も必ず中性であることを確認して

います。

大量の箱の作成は難しいですが、少量の箱の製作のご依頼は

承っておりますので、興味のある方はご連絡下さい!

 

修復の仕事では、処置の終わった本の納品に行ってきました。

簡易の保存容器も作成しましたよ!


見積をいくつか出しているのですが、仕事になるかどうか。


今週はこんな1週間でした。

パソコンを新しく購入しました。

オンライン授業が続きそうなので、少し新しいモノに替えました。