Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

顕微鏡で紙を見る①

先月末から続いていた仕事が落ち着いたので、

来年度の講義資料を作り始めようかなと考え

ています。

2か月先だし、と思っているとあっという間に

4月になり、

準備をする時間がなくなり、昨年の資料を見直

すことなく使用するという事態になりかねない

ので、時間があるときにすこしづつ、を心がけ

ています

もちろん、昨年の資料をそのまま使用しても問

題ないのですが、少しでも分かりやすく説明で

きるようにすることが、自分の仕事にも必ず

つながると思い、毎年見直しをしています。

 

今日は、紙はなにかできているのか、という

テーマの講義用に、一度、ゆっくりやってみ

たいと思っていた

「紙を顕微鏡で観察」

です!!

 

目視で観察して分かることもありますし、

繊維分析をしてより詳細に紙の情報を知る

必要があるときもあります。

詳細な繊維分析はできませんが、目視や簡易

な顕微鏡を使用して、少しでも紙の特徴が

分かるようになるために、処置をする作品を

顕微鏡で見たりします。

 

以前購入した「繊維判定用和紙見本帳」を

見てみます。

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この見本帳には22種類の紙が含まれています。

 

まずは、那須楮(木灰煮)の60倍

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続いて120倍

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次にコットンペーパー(機械漉き)の60倍

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同じくコットンペーパー(機械漉き)の120倍

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和紙(那須楮)と比べると詰まっている

のが分かります。

 

写真を撮って終わりではなく、

ここから利用できる資料にするために

まとめていきます。

まとまったらまた載せます!

 

ちなみに、コピー用紙の60倍

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凹凸が少なく滑らかな表面。

120倍も

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凹凸が少ないのがよく分かります。

 

言葉で伝えることの難しさは

常に感じているので、この

まとめもどのようなまとめに

なるのか…。

がんばろう…。

 

下の写真は、コピー用紙をちぎって

見えた繊維。表面だけでは分からない

ことが見えてきますね

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