Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

2020年のお仕事を振り返る

今年は、なんとも落ち着かない1年でしたね。

 

お仕事は、といえば…

もともと、それほどたくさんお仕事があったわけではないのですが、

それがさらに少ない、という悲しい状態でした。

 

1月から4月上旬までは、修復のお仕事をいくつかいただいていました。

版画の染み抜き、しわ伸ばし、マッティング(ヒンジ接着)、

日本画の裏打ちというお仕事をさせていただきました。

ありがたいことです。

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クリーニングクロスを使用してホコリの除去

 

4月中旬からは、家と作業場(徒歩15分)の往復。

人にも合わず、仕事もなく、ミンネで販売するノートを

作る日々でした。

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大学の授業もその時点では、始まりが未定だったので、

どうなることやら、という毎日でした。

良いニュースもないので、テレビを見ることも減り、

どうぶつの森とリングフィットアドベンチャーをずっとやっていました。

体が引き締まりました!!

4月下旬になると大学の開始日がきまり、講義の準備を始めました。

当然ながら、オンライン授業の実施ということになり、とても

困ってしまいました。実技の授業を担当しているので、オンラインで

なにができるのか、どうできるのか、初めてのことに戸惑いながら

資料を作っていた、この時期。

前期はすべてオンライン授業でしたが、今もあれでよかったのか、

今後もまたこういう状況になった時に、もっといいやり方や内容が

あるのではないか、と考えたりします。

パワーポイントにナレーションを入れて、まずはそれをみてもらい

その後、質問を受け付けたり、もう少し説明が必要なところを説明したり。

実技はできなかったので、理論を中心に進めました。

紙の修復について、

紙の劣化要因、

洋紙と和紙、

版画の技法、

画材・書写材料、

などをテーマにお話してました。

課題に、画材の退色実験としてパステルや色鉛筆、

サインペンなどを送ってみたり、

和紙と洋紙の種類を学ぶ、ということで数種類の紙を

送り、見本帳を作ってもらったり。

学生がつまらないと思わないようにしよう、と

心がけていました。

 

7月は大型作品の裏打ちをお手伝いをしました。

8月と9月中旬までは、お仕事は何もなかったので、

ノート作りと読書とどうぶつの森の日々。

 

9月下旬になると大学が始まり、

また本の修復とマッティングのお仕事をいただいたので、

10月は、それらの作業と大学の授業を

11月は、仕立てのお仕事をいただいたので、材料の準備と

小さい軸の制作と大学の授業を

12月は、本の修復の仕上げと納品、オンライン講演で学ぶ

 

こんな1年でした。

後期の大学の授業は、対面で実施できたので実技が

できて何よりでした。

 

まだまだ落ち着かない日々が続きそうですが、

この状況下でできることは何か、

再びオンライン授業になったときにどう進めるか、

などなど考えながら、来年も頑張っていこうと思います。

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2020年を振り返り、今年最後の投稿といたします。

来年もよろしくお願いします。

皆様、お体に気をつけてお過ごしください