Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

今日の作業は折丁修理

8月に預かる予定の作品がまだ来ません。

そんなこともあるだろうと、別の作業をすることにしました。

数年前から始めた作業なのですが、大学の教材にしたり、

仕事が詰まっていない時期に作業をしたり、のんびりと

進めていたこと。

 

こちらの本の改装

1000ページ近くあるのですが、接着剤でまとめられた

いわゆる「無線綴じ」の本でした。

糸で綴じて丈夫にしようと始めたのですが、

まだ綴じる準備ができていません。

 

綴じる準備。

それは、折丁を整えることです。

無線綴じだったため、糸で綴じるためには全ページを

折丁にしなくてはいけません。

折丁というのは、製本をするために折られた紙で

本の中身を構成するものです。

一枚ずつバラバラの状態から、2ページずつ繋ぎ、

数枚重ねて糸で綴じられるようにする

これがなかなか終わらない。でも今年中には終わらせたい

ので、時間のある時にのんびりやっています。

中央に和紙の帯を貼っていく作業。
折丁修理、というか折丁作りというか。

 

これが今日の作業でした。

ちなみにこの本、坪内逍遥訳のシェイクスピア全集。

朝ドラを見ていたら、早く仕上げたくなりました。