Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

掛軸の形式を知るためサンプルを作りました

いろいろな事情があって、今年の授業では

掛軸の形式について話す回を設けました。

展覧会などでは意識しないと表装を気にしない

ような気がします。

図録などで表装や額まで写真を載せることは少ない

と思うのですよね。

 

そんなわけで、形式説明をしたうえで

実際に小さい掛軸を作ってみることにしました。

紙や裂は、これまで私が使用した残りのものを

準備してみました。

 

三段表具、二段表具、丸表具

 

あまった裂で作っているので、色に変化がないけれど

数種類作りました。

小さくても、まっすぐ貼ることの難しさ。

寸法も悩みました。

 

パーツは準備したので、授業でどんな反応に

なるか。

楽しいとは思うけど、難しいと思ってほしいな、

とも思っています。

上手に仕立てるには練習、経験が必要だと知って

もらいたいと思う今日この頃。

本を読んだからできるということばかりではないと

いうこと、

やりたいことが簡単にできることばかりではないと

いうことを伝えたい。

 

まあ、こういうこと言ってるのは古い感覚なのかも

しれないけれど。

まあ、こんな自分は嫌いじゃないけど、若い人に

この感覚をおしつけてはいけないのだろうとも

思いながら教えている日々です。