ここ数年、海外の修復家の方から仮張り板について
質問されることが増えました。
そのため、数年に1回仮張り板作成のワークショップを
開催していました。
今年もお話があったのですが、今は海外に行くのは
難しい時期のためオンラインで何かできないかと
相談中です。材料の手配が問題です…。
さて、なぜこんなに仮張り板が人気なのか。
仮張り板を作りたいという方数人に聞いたことが
あります。
場所を節約できるから、というのが一番多かったですね。
あとは、日本の美術品を所蔵している美術館では、
実践で使うため、というお話でした。
中には、かっこいいからという方もいましたけど(笑)
そもそも、仮張り板ってなんでしょう?
掛軸やその裂地(きれじ)・本紙を裏打ちした後、
それらを乾燥させるときにつかうもので、
格子状の木の骨組みに何層も和紙を重ねて貼り、
最後に柿渋を塗った板のことです。
使用感たっぷりですが、これです。
大きさはいろいろです。
これは、1枚目の写真に写っている仮張り板と
小さいものを縦長につないだ仮張り板。
紙や裂(きれ)を貼り付けて乾燥させることで
自らの引っ張る力を利用して自然に針を与えること
ができます。
表装技術として使用されていますが、修復でも使います。
今日から仮張り板の作り方を簡単に説明していきたいと
思います。
同時に、英語の勉強を兼ねて英文も書いてみます。
分かりにくい表現もあるとは思うのですが、
今後のために頑張ります。
What is 'Karibari'?
Karibari is the traditional Japanese drying board.
It has a wooden lattice framework and Japanese papers
are pasted in several layers on the frame.
To give it a water proof surface, a Karibari board is
coated with fermented persimmon juice.
Karibari is used when stretch-drying a hanging scroll,
its fabric or paiting after lining is applied.
In Japan, this tecnique is used for mounting as well as
conservation work.
The purpose in using Karibari is to prevent any wrinkles
and distortion of paintings and any other things.