Diario di Carta-Studio 小さな工房の日記

日々の出来事、作品作り、美術品修復に関することなどを綴ります

作ってみました、旋風葉①

「旋風葉」のサンプルを作っています、と言った前回。

作り終わりました!

上の写真4冊すべて、旋風葉です。

右の2冊の外観は同じですが、開くと違いがあります。

本文紙を包むのは同じなのですが、表・裏表紙を一枚で

包むパターンと裏表紙をつけたうえで、本文紙全体を

くるむパターンです。

これは、遠藤諦之輔氏の本に説明がありました。

 

えんじ色の表紙の旋風葉

これは、池上幸二郎氏『本のつくり方』を参考に準備

しました。

表紙は遠藤氏の一枚で包むパターンと同じです。

表紙の接着方法は少し違いました。これは、表紙の紙の

厚さの違いだと考えられます。

本文紙が半紙のため、柔らかい仕上がりです。

丁寧に扱わないと違うところで折れそうです。

 

旋風葉は、本を開いたときに本紙がひらひらと

する様子から名付けられたと言われています。

別の本には、開いた本に強い風が吹くと、本紙の

部分が吹き上げられるのでこの名がついたと書か

れていました。

本文紙が厚いとひらひらという感じではないし、

風が吹かなくてもこの状態です。

 

もう一つパターンがあるのですが、それはまた次回に。

旋風葉とよぶ研究者と旋風葉ではないとする研究者が

いる形です。